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不動産投資の基礎知識

【保存版】不動産投資の進め方パート5不動産登記の変更

物件の引き渡し

不動産投資の進め方もいよいよ最後になりました。不動産投資の進め方シーン8.「物件の引き渡し」とシーン9.「運営」について説明します。

不動産投資を始める手順

シーン1.投資スタートする自己資金と手に入れるキャッシュ(ゴール)金額を決める
シーン2.投資スタイルを決める
シーン3.投資対象物件を探す=物件情報を集める
シーン4.投資対象物件を絞り込む
シーン5.投資物件の購入決定と申し込み(買付証明書を提出する)
シーン6.条件交渉
シーン7.売買契約
シーン8.物件の引き渡し
シーン9.運営

これから不動産投資の本番がスタートします。肩に力入れるよりも逆に、冷静に取り組んで行きましょう。不動産投資は、長いスパンでのビジネスです。最初に力が入っていては後で疲れるだけです。

そして不動産投資は最初の設定が1番大事です。「どの物件に投資するか」と「きちんと契約をする」ということですが、さまざまな情報収集、調査、収支計算を終えて、この段階までの道のりは長かったと思います。

しかし、この大詰めの段階で、何かもし物件の不具合に気づいたり、取引自体に信ぴょう性を不安に感じたり、思わぬトラブルが発生したりしたときには、いったん購入手続きを止めましょう。

不動産購入は「登山」に似た部分があります。天候が悪ければ、山登りを止める(アタックを中止)する決断も必要です。とくに投資においてはなおさらです。(すいません。本気で登山をしたことはないのですが・・・)

不動産投資は常に「冷静」にいなくてはいけません。そして不動産投資ビジネスは、「買うまで」が面白いものであって、買った後はいかにデッドストックにならないようにするかという殺伐としたビジネスです。買った後でワクワクするようでは、事前の調査が足りない証拠です。

不動産買うまで

物件の引き渡し時にやること

物件の引き渡し時にやることを、できるだけ具体的にイメージ出来るように説明します。引き渡しのときにやることとは、1.「契約」と、2.「現地の確認」です。

最近ではインターネットを利用して、「契約~現地確認まで」をすべてバーチャル上で終えてしまうこともありますが、これはプロのレベルがなせる業です。

契約書に捺印してPDFで送って、最後に収入印紙を貼った契約書が郵送で送られて来る。現地確認についても、周辺環境はグーグルマップで済ませ、個別の物件写真は仲介業者に画像データで送ってもらうことで確認完了するやり方です。

とくに海外の不動産投資になると、こういうことは当たり前です。仲介業者はもちろん、売主の顔は一度も見ないで高額の物件を購入する運びになります。

日本の不動産取引においてもこのような形が広がることを望んでいます。不動産業界への信用があれば、ネット上での取引はもっと広がっていくと思います。

そして、従来のように不動産業界のグレーな部分にこだわるような人たちを、新規参入の人たちが、そのおかしなしきたりを壊してくと思います。その時には、旧態依然とした人たちは、「退場」です。

1.契約

物件購入(不動産投資のスタート)の最終段階の「契約書の取り交わし」です。前回の記事「【保存版】不動産投資の進め方パート4売買契約書」で説明しました、売買契約の締結と同時に残金の支払いを終えます。

具体的には売買契約の締結と同時に、以下の書類と物件の鍵が引き渡されます。

<購入時に引き渡されるもの>

・登記済権利証
・賃貸契約書
・設計図面、建築図面類
・設備の取扱説明書と保証書
・鍵

登記済権利証

登記済権利書
不動産登記の変更がなされた状態です。

(登記済権利証の内容1)
登記済権利証

(登記済権利証の内容2)
登記済権利証

(登記済権利証の内容3)
登記済権利証

不動産登記の変更がなされた登記済権利証の内容は以上です。また、平成18年から平成20年にかけて、それまでの登記済権利証は廃止され、新しく登記識別情報が法務省から発行されるようになりました。登記済権利証の書類は発行されなくなり、いわゆる電子化されました。

法務省のサイトを参考にしてください。 → http://www.moj.go.jp/MINJI/minji76.html#a13

賃貸契約書

賃貸契約書

設計図面、建築図面類

図面

設備の取扱説明書と保証書

保証書

場合によっては、修復履歴を証明するものをこの売買契約のときに売主から提出してもらうこともあります。下の写真は購入前には壊れていたブロワーとマンホールの修復証拠の写真です。

修復履歴

鍵
セキュリティーキーの場合は、警備会社に所有名義の変更を忘れずに行いましょう。

残金決済が行われる場所

・融資(ローン)を利用する場合 → 融資を実行する金融期間(銀行、信用金庫など)

・現金で決済する場合 → 取引する口座がある金融機関あるいは司法書士事務所、弁護士事務所

・上記2点以外に、近隣の金融機関での決済を済ませ、仲介業者(不動産業者)の事務所にて、通帳を確認しながら行なう場合もあります。

2.現地の確認

ここまで来ると、最後に手を抜いてしまいそうになるのが「現地の確認」です。不動産投資のプロはここで手を抜きません。初心者ほど手を抜いて、物件の再確認を省いてしまいます。契約という儀式が大げさであればあるほどそうなってしまうようです。

たとえ契約前に何度も現地確認に足を運んでいても、契約後の現地確認は今一度行いましょう。下に紹介するような事件も不動産投資には起こるのです。

海外不動産投資の現地確認で起こった事件

海外不動産投資

海外で不動産投資をした時の話しです。

海外において不動産の購入は、そのほとんどの場合、目的の物件が建設される前に売買契約が行われます。もしくは、マンションなどの場合は、スケルトン状態での売買契約がほとんどです。(もちろん新築物件の場合です)

対象物件としては、マンション(集合住宅)の1室が主になると思うのですが(いわゆるマンション投資)、私がアジアのある国で投資したマンション物件もそうでした。その国の首都の中心に建つ高層マンションの「部屋買い」でした。

海外不動産は建設前に売買契約する

海外投資
物件の売買契約をしたのは、その高層マンションが建設される2年前です。スケルトン状態の部屋が出来上がるまで2年待ちました。外から見ると立派な建物が出来上がり、内部のエレーベーターは稼働していて、それぞれの部屋の内装があちこちで工事されている状態でした。

海外の不動産購入においては、売買契約をした後に現地を確認に行きます。なぜならその物件が完成していないからです。もしくはまだ建設すらされていないからです。マンションの部屋買いであれば、外側は完成していて、部屋の内装が完成していないスケルトン状態で発売されます。

もちろん私の契約した部屋にも内装工事が入っていました。しかし、そこで大きな事件が起こりました。

現地確認は絶対に怠ってはいけない

海外の不動産取引の慣習にならって、残金支払いと部屋の鍵を受け取りに出掛けた日のことです。マンションの外観はほぼ完成し、各部屋の内装工事があちらこちらで行われています。

現地の銀行で最終の契約確認(残金支払い)を終えた私は、法律事務所で残金決済の書類を受け取り、その書類を持って部屋の鍵を受け取るために不動産屋の担当(仲介業者)と現地のマンション入口で待ち合わせました。さっそく現地確認です。

内装工事中の私の部屋に向かいました。ちょうどその日はシステムキッチンが搬入される日でした。(内装工事が終わるまでの期間、部屋の鍵は仲介業者が管理しています)

同じマンションの他の部屋をセールス案内中の営業マンから、エントランスで自分の部屋の鍵を受け取り、エレベーターで自分の部屋に向かうと、すでにシステムキッチンは搬入され、設置工事も完了していました。工事業者のおじさんは部屋の掃除をしていました。

アイランド型という部屋の中央部分に置かれるタイプのキッチンですが、コーナーや外側に傷や汚れは残っていないかをまずは確認します。新しいクルマが納車された時と同じです。
(残念ながらこの時の写真がどうしても見当たらなく、「話」だけです。投資用マンションなので、自分ではセントラルキッチンを味わったことがありません)

キッチンの周囲をぐるりと何回か回り、最後にしっかりと水は出るかどうか確認します。蛇口レバーを上下しながら確認していたその時です。

確かに蛇口からは満足いく流量の水を確認しました。ところがそれと同時に天井から大量の水がビシャビシャと落ちてきたのです。セントラルキッチン全体を丸洗いするかのごとく水が天井から落ちてきたのです。

私はリビングに居ながらシャワーで水浴びをする状態になりました。いくら亜熱帯地方のスコールとは言え、冗談が過ぎます。

焦って蛇口レバーを押し上げてみても天井からの流量には変化がありません(蛇口の水が止まっただけです)。レバーを下げてみても同じです。天井からの水はどしゃどしゃ降ってくる。こんどはびしょ濡れになりながらレバーを上げ下げしても同じでした。

海外ですが、いちおうは高級マンションの一室です。リビングの天井からちょっとやそっとではない水の量が落ちてきたのです。

私は、いったんびしょ濡れポジションから離れ、携帯電話を手に取り、このマンション内のどこかにいるだろう仲介業者の担当に電話を入れました。受話器に耳を当てている間も天井からの水の勢いは衰えていませんでした。

海外物件では当たり前のこと

携帯がつながるか否や、「これはこのキッチンの水回りの問題じゃないな!」と思った私は、部屋を飛び出し、エレベーターで一つ上の階を目指しました。ちょうど私の部屋の真上の部屋に行ってみることにしたのです。内装工事のおじさんもそんなようなことを叫んでいたように思います。

1階上に上がった私は、ちょうど私の部屋の上に位置する部屋の扉が開いているのがわかりました。どうやら清掃作業中で、電源コードやホースや何かが入口から外まで引っ張られていました。そして、マンションの部屋の床を掃除するために大量の水をまいているところでした。

ホースと業務用掃除機を操っているおじさんに向かって私は、「ストップ!イット!」「プリーズ、ストップイット!!」と叫びました。(イットは「it」です)

床の清掃をしているこれまたおじさんに、下の部屋で大量に水が漏れていることを説明すると、「オッケー!」と気楽な返事が返ってきました。私のずぶ濡れ姿に確証を得たのでしょうか。

後の調査でわかったこと

上の階で溜まった水を排水管に逃がすからコネクトの部分(ちょうど曲がっているコーナー部分)が、抜け落ちていることがわかりました。床下調査から(私から言うと天井裏調査)判明したのです。

上から縦に降りてくるパイプと横軸に引っぱるパイプとをつなぐコネクトがつながれていなかったのです。昨今話題の”杭長さが足りない”話しに今思えば似ています。日本だと「手抜き工事」以上のレベルでしょうか。

しかし、ここは海外です。こういったことは不動産取引においては日常茶飯事だと後に教えてもらいました。よって関係者(仲介業者も清掃業者も)誰一人として慌てている人はいませんでした。

こういうことも起こりうるのが当たり前なので、海外での物件取引は、入居後の約1ヶ月間はすべて保障と賠償が効いています(日本でいう「瑕疵担保責任」)。反対に、このようなことに保障や賠償が明言されていないような物件には手を出すべきではないしょう。

後日、残金支払いと売買契約を行った法律事務所の弁護士についてもそうでした。この事故の話を私から聞いてもいっさいの慰めの言葉はなく、「了解しました。契約に基づき賠償請求を打診します」といった内容の返答があっただけでした。

海外不動産取引と日本の常識の違い

海外不動産投資における物件取引に関して、「現地確認」は必須の事項です。必然的に行われるべき手続きです。新築のみならず中古物件では尚更の手続きと考えていいでしょう。売り手の顔は見ずとも現地確認は必須なのです。

しかし、同じ日本人同士の信用を基に行われる「不動産売買」においては、契約後の現地確認はなかなか行われていません。人によっては「泣き寝入り」するという部分もあるのではないでしょうか。後に民事での裁判を行っても、金銭的「和解」になるまでに相当の時間と費用を使ったりもします。

不動産投資において、「時間を確保することは重要なこと」と、このブログの1記事目に書きました。事故が起こった時の対応の手間も、その後の賠償の手続きも全て手間であり、「時間をかけること」になってしまいます。

ぜひ契約直後、もしくは契約直前の現地確認を忘れず手を抜かず行ってください。

不動産投資の運営

不動産運営
現地確認と契約を終えれば、不動産投資の運営がスタートします。本来はここからが不動産投資の本番であり、エグジット(出口)までの長い道のりの始まりです。
ここからあなたは不動産物件の所有者であり、収益物件の賃貸人となります。物件のオーナーということです。

賃貸運営スタート時点でやること

以下にやることをまとめてみました。

・入居者への通知
物件のオーナーチェンジが行われた場合、毎月の家賃の振り込み口座が変更になる旨の通知をします。

家賃収納を管理会社に委託している場合は、振り込み口座は変更されないので、この通知は必要なくなります。

・賃貸契約書の巻き直し
貸主が以前のままになっている部分を変更します。新たに作り直し、契約をし直します。

・賃貸契約書を作り直さず書面を交付する
新たなる貸主として「当該物件のすべての権利を引き継いだ」旨の書類を居住者に交付します。この場合、注意すべき点は、旧所有者との連名で表記しなければいけません。

物件の引渡し時に、売主が旧所有者であったことを証明する書類を整備しておき、署名と捺印をしてもらいましょう。売買契約書のコピーなどを交付することは守秘義務に抵触する恐れがあるので、別にこの書類を作ります。

・近隣への挨拶まわり
時間の許すかぎりやっておいたほうがいいと思われる行為です。とくに小型物件(アパートなど)の投資のときは、近隣との付き合いも非常に大事なところです。周辺環境の向上(防犯など)にも役立ちます。

ゴミ出しや騒音についても、近隣との関係づくりによって大きな問題にならずに防げることもあります。

→ 1記事目の私の知人のアパート物件投資の話が役に立ちます。
「不動産投資の初心者が絶対に知っておくといい基礎知識パート1」/hudousantoushi01-631/

・不動産業者への挨拶
近隣への挨拶まわりと同様に、私の知人の話がとても参考になるでしょう。

収益物件にとって収入の源泉は家賃です。家賃を払ってくれるのは入居者です。入居者を連れくるのは不動産業者です。あまたある物件の中から優先的に自分の投資物件を紹介してくれるように不動産業者とのコネクション作りをしましょう。

まとめ

不動産投資の進め方の最後のシーンについて説明しました。これまでの記事(パート1~パート5まで)を順を追って進めていくことが不動産投資の最適なスタートを切ることになります。不動産投資を本気で考えている人は一度すべてに目を通してみてください。不動産投資をすでに行っている方はチェック項目として目を通していただければ幸いです。

以上、不動産投資の進め方パート5「物件の引き渡し」と「運営」でした。最後までお読みいただきありがとうございました。これまでの不動投資の進め方も是非参考にしてください。

【保存版】リスクを抑える不動産投資の進め方パート1 → /toushi-susumekata1-800/
【保存版】リスクを抑える不動産投資の進め方パート2 → /bukken-shiborikomi-940/
【保存版】不動産投資の進め方パート3買付証明書の書き方 → /kaitsuke-syoumeisyo-1034/
【保存版】不動産投資の進め方パート4売買契約書 → /baibaikeiyakusyo-1103/

作成者: 安藤五

不動産個人投資家 安藤 五(あんどういつき)

10年以上前になりますが、株投資で大失敗しました。マーケットに翻弄されるとはまさに自分のことです。日々アップダウンを繰り返す株式相場で資産を作るには、相当のラッキーが起こるか、かなりのプロフェッショナルでないといけないことを身に沁みて痛感しました。当時勤めていた会社も辞めました。家族も失いかけました。

そして、経済市況や政治政策やそんな他人が決めたことに振り回される人生はイヤだと思いました。
そこで辿り着いたものが不動産投資です。これに辿り着くためには、とにかくたくさん勉強しました。不動産関連の本を読み漁り、ネットやブログはもちろん、人脈を駆使して成功している不動産投資家に直接話しを聞いたり、不動産仲介業者から直接勉強したりもしました。

また、金融機関の融資担当者にも何度も面会を試みました。そして、それまで持っていた固定概念を捨てました。素早く儲かるものは失うものも早いです。

でも不動産は違いました。売らない限り自分の手元からなくなることはありません。ある日紙切れになってしまうということがないのです。株投資の世界ではたくさんそういうことがありました。

もちろん儲けはゆっくりです。不動産投資はしかし確実です。リスクが少ないと言っていいと思います。さらにいいことには、家族に安心をプレゼントすることができました。不動産投資をすることによって、家族に安心をプレゼントできたのです。

不動産投資に舵を切って、なんだかんだかれこれ10年が過ぎました。
もちろん最初のころは上手に物件が買えない、とか、経費がかかりすぎて運営が上手くいかないという物件もありました。しかし、不動産は強いです。
自分のテコ入れ次第でリカバリーが効くのです。失敗しないように持っていけるのです。

これらの経験を踏まえて、これから不動産投資をする人のなんらかの糧になればと思ってこのブログを書いています。しなくてもいい経験はしないでもいいと思います。他人のフリ見て、我がフリ直せればそれでいいと思います。ですので、体験談もできる限り織り交ぜて書かせていただきます。私が失敗しそうになった経験と上手くいった経験を余すとこなく紹介していきます。

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